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日本美術院 （ にほんびじゅついん ）

1898年（明治31）に岡倉天心が橋本雅邦らと独自の道を開き、設立した美術団体です。日本画 の近代化を目指して、明治日本画の先駆けとなりました。日本美術院が年に2回開催する 展覧会 を 院展 と略称します。横山大観、下村観山、菱田春草ら、近代日本画壇を代表する画家を数多く輩出しました。特に横山大観、菱田春草の朦朧体は注目を浴びました。

1898年、東京美術学校 校長を排斥されて辞職した岡倉天心を中心に創設され、天心とともには教職を辞した橋本雅邦をはじめ日本 画家、彫刻家、工芸家など十数名が集まりました。東京谷中初音町 （または茨城県五浦）に研究所を設けて美術研究と、展覧会を開催し、横山大観、下村観山、菱田春草などが力作を発表しました。また「日本美術」を発刊するなど、在野派として明治末期の美術界に著しい業績をあげました。

その後経営困難や、天心の渡米などで一時中絶しましたが、1914年9月大観、観山に木村武山、今村紫紅、小杉放庵、安田靫彦らが加わって再興しました。これを再興日本美術院いいます。その後はまた日本美術院、院展と呼ぶようになり、現在にいたります。その間、洋画 部、彫刻 部は解散し、日本画だけとなっています。