骨董品
希少価値や美術的な価値などのある古美術品や古道具のことです。ラテン語のアンティクウス(Antiquus、古い)が語源で、フランス語ではアンティーク (Antique) とも呼ばれています。骨董品として重要なのはあくまで「古いこと」と「希少価値」です。いろいろなジャンルがあり、食器や文具といった日用品、古代人形 や 工芸品、翡翠や 珊瑚、玉 などが施されている 装飾品、古裂、調度品 など様々な分野があります。
美術工芸品 には、主に床の間に置く飾道具やお 茶道具、書道具、香道具、花道具などがあります。和室に飾られている 花台 や、香炉、茶箪笥などです。また、民芸品 には、箪笥や 蒔絵 の箱、塗りのお盆、生活に使われていた食器や 竹籠 などの生活用品があります。備前焼 や 丹波焼 の様な 壺 や、伊万里焼 のような食器、花を飾る籠、引出等の小さな家具などの他、掛軸 などの書画もあります。
どのくらい古いものが骨董品とされるかの明確な定義は、1934年にアメリカ合衆国で制定された通商関税法に記された製造された時点から100年を経過した手工芸品・工芸品・美術品が唯一で、欧米各国におけるアンティーク(骨董品)の定義もおおむねこれに従っています。この定義はWTOでも採用されており、加盟国間においては100年前に製造されたことが証明された物品に対しては関税はかからないとされています。文化遺産 の保護などを目的として、骨董品の輸出を規制している国もあります。そのような国から海外へ骨董品を持ち出す場合は、違法となることがあります。
現在の日本では、骨董品は、戦前の物であるか、戦後の物であるかで評価される事が一般的です。やはり戦前のものに、価値のある物多くみられます。現在生産され流通する商品ではないため、骨董品には定価は存在しません。ただし、業界内での相場価格というものはあります。年代や希少性、作者などに対して見いだされた価値、保存状態 をみて価格が決定されます。同じ作者、年代の作品でも、保存状態が極端に悪い場合などは、価格が格段に落ちる場合も多々ありますので注意が必要です。また、この相場価格は時勢や流行などにより時々刻々変化するので、確かな知識と 鑑定 眼が必要となります。
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