自在置物

自在置物

自在置物は、鉄や銅、銀、赤銅、四分一 などの金属を用い、動物を 写実的 に作った 美術工芸品です 。
日本の金属工芸の一分野である。

龍、蛇、鳥、伊勢海老、海老、蟹、蝶といった動物の模型を写実的に作るのみならず、それらの体節・関節の部分を本物通りに動かすことをも追求し、そのための複雑な仕組みを内部に施すのが大きな特徴です。鉄や銅などで、龍、蛇、伊勢海老やカマキリ、蝶、トンボなどの昆虫を写実的に作り、しかもその動物が本来的に持っている胴や手足などを動かせる機能までを追求、再現した 置物 である。龍は胴をくねくねと動かすことができ、脚や爪も曲げたり、伸ばしたりすることが可能です。鳥は翼の開閉、頸をまわすことができます。蛇は、くねくねと移動するような形からとぐろを巻いた状態まで、自由自在に形を変えることができ、伊勢海老は触覚を前後に屈伸させたり、腹部を内側に折り曲げることが可能です。このような工芸品や 伝世品 には 日本古来 の技法が施され、独学 で考えられた 技法 や伝統が伝承され、また新しい技法が生まれます。このように 伝統工芸品 や 骨董品 には、日本の 伝統 が守られ 伝承 されて、このように素晴らしい自在金具ができました。

東京国立博物館所蔵されている明珍宗察作の龍の自在置物は、1713年に作られたもので、確認されている中では最古の自在置物です。自在置物は国内に残っている作品が少なく、高瀬好山一派は海外への輸出を念頭において作品を製作しており、外交官の佐藤尚武が駐在先のフランスへの土産物として好山の工房で作られた置物を贈ったところ、好評を博したために追加注文を出したという話も残っています。 こうした事情が重なり、自在置物はその多くが外国に残る一方で日本国内にはあまり伝わらず、長い間存在を知られることがありませんでした。近年、自在置物は 写実 から可動にまで進んだ特殊な金工作品として注目されています。このような技術の伝承は新たな彫金技法や彫金細工の工夫につながり、 象嵌細工や、金工細工 などが施され、長い年月をかけて上記のような 逸品 や 珍品 が残されてきました。

自在置物が制作されたのは江戸時代中期ころからです。世の中が太平になり、などの需要が減り、生計を立てるため、甲冑を作る 職人技 が磨かれ最初に作られました。などの刀装具や火箸など、 打ち出し 技術を生かした自在置物のような 金工細工 ものを作り始めます。江戸時代になると、工芸の世界でも、新たな技法が開発され、動物や植物の姿を写実的にとらえ、それを再現する作品が見られるようになります。特に 鍛金 や鋳金の 金工品 では、もともと立体的な 金工作品 を作っていたため、そうした表現を行いやすかったと考えられています。江戸時代の大名などが、眺めて触って楽しみました。明治時代になると、木彫り、象牙 彫刻、古陶器など工芸品の分野でも写実の追求が行われるようになりました。それは対象とするモチーフを、まるで本物のように写し取る技巧へと進んでいきました。その代表的な例が自在置物で、工芸技法から生まれた表現により高い精度が加わり、緻密 な作品の誕生へとつながっていきます。

さらに明治時代の 工芸品 は、欧米への輸出が目標であり、京都や大阪の職人などが、輸出を主な目的として制作するようになりました。明治時代には京都の高瀬好山やその工房の冨木宗好、田中宗義、また大阪の板尾新次郎などが主に輸出を目的として制作するようなります。万国博覧会への出品によって、その優秀な技法を示すことが重要視され、より芸術性が求められていきました。そうして、華麗・ 細密 な感覚の作品が多く生み出され、人の手によって表現しうる限りの技法を凝らした世界が展開されていった。このように 古い時代 から伝承された 伝統技術 を駆使して 独学 で改良されたりで、新しい 日本独自 の美術工芸品や 著名 な 文化遺産 が伝世品や工芸品として残されてきました。

 

 

 

 

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中国美術の昔の玉で出来た湯冷ましを茶道具出張買取依頼を頂き、お譲り頂きました。

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