熊谷守一の動物画を紹介します。
自然体で生きる熊谷守一の姿は「画壇 の仙人」ともよばれました。初期の頃はフォービズムと位置づけられる作品もありますが、作風 は徐々にシンプルになり、1939年頃には明るい色彩と単純化されたかたちを特徴とする自由闊達な 画風 を築き上げました。対象物を的確にとらえ、簡潔に抽象化されて描かれた作品には、素朴さのなかにも品があります。
この作品は、紙に墨や水彩で、猫を描いた作品です。日常の風景を愛した彼ならではの温かみのある作品ですね。まどろむ猫への優しいまなざしが感じられます。このような、熊谷守一の 動物画 や虫、花の絵など、晩年 の 上手 の作品は特別高価買取対象作品です。是非ご相談ください。写実の作家は、常にスケッチ道具を持ち歩き、いつも目に映るものを スケッチ するなど、研究や研鑽を積み重ね、自身の 画境 を確立さるものです。作家の中には、対象物を研究するために、わざわざ鶏を自宅に飼い、いつもその動作や特徴を研究し続けた作家もおり、その作家は、現在では鶏の絵を描かせれば日本でトップクラスと言われています。
作家のものでは 、やはりこのように努力の末、何年もかかって独自の境地に到達した晩年 に描かれた作品の方が味わい深いものが多く、高価に取引されます。彼の晩年の作品の特徴は、大胆に単純化された形と鮮やかな色彩で描かれていることです。抽象的に表現された素朴で格調ある上手の作品になりますと、一千万を超える価格で取引されています。ご相談で、よく作家名での価格のお問合せがありますが、作家の名前だけでは価格の決定は出来ません。同じ作家の作品でも、制作年代や題材、出来栄えにより、10倍、20倍と価格が違う場合がありますので、一度ご相談頂ければと思います。37.4×60.7cmサイズの作品です。(No.600)