熊谷守一の龍を描いた作品です。
1976年作、熊谷守一が96才のときに描いた作品です。97才で亡くなっておりますので、まさに、最晩年の作品です。作家の描かれた作品には、いろいろありますが、多くの作家は、30代、40代ではまだ自分独自の 作風 には至らず、60代になってやっと作れるようになると言います。若年 期の作品より、晩年 の円熟期に描かれた作品の方が、洗練された作品となり、売却頂く価格も数段上となります。中でも、亡くなられる一年前、二年前の最晩年の作品は、最も高価に取引されています。熊谷守一の晩年の 上手 の作品になりますと、一千万を超える価格で取引されています。綺麗な花の絵や 動物画 は特に人気があり、高価買取対象作品になります。制作年代や題材、出来栄えなどにより、価格が違ってきます。お気軽にお問い合わせください。この作品は、33.4×24.1cmサイズで、絹本 に彩色が施された作品です。龍を描いた作品ですが、大胆に単純化された形と鮮やかな色彩で描かれています。見事に 抽象 的に表現された作品で、素朴ですがたいへん格調ある作品ですね。どの作家にも言えることですが、作家は自分の描こうとする対象物に情熱を注ぎ、試行錯誤を繰り返し、何年もかかって独自の 画境 に到達します。晩年の、自身の 画風 を確立させた 全盛期 の作品には、熟練した深い味わいがあります。ご相談で、よく作家名での価格のお問合せがありますが、作家の名前だけでは買取価格の決定は出来ません。同じ作家の作品でも、制作年代や題材、出来栄えにより、10倍、20倍と価格が違う場合がありますので、一度ご相談頂ければと思います。(No.52)