三岸節子の外国の風景を描いた作品です。
三岸節子は、生涯に渡りたくましい精神力で生命を賛歌する作品を描き続けました。戦前の初期の頃は、色彩豊かな 静物画 を制作していましたが、南仏カーニュに住むようになった1970年頃からは、異国の景色に心を動かされ外国の風景画を多く描きました。この作品も、力強い筆づかいで描かれた、異国情緒漂う 風景画 ですね。このような、晩年に描かれた外国の風景画は、高く評価させて頂きます。また、花を愛し、生涯に渡り花の作品を描き続けた洋画作家です。花の作品からは、彼女の人生がうかがえるほど豊かな感情表現が見て取れます。
三岸節子の作品では、晩年の全盛期の花の絵が一番人気が高く、高価買取対象です。自らを「花の画家」とも呼んだ彼女ですが、特徴ある赤い色彩を用いて、力強いタッチで描かれた花の作品となりますと、倍の価格で取引されます。写実の作家は、常にスケッチ道具を持ち歩き、いつも目に映るものを スケッチ するなど、研究や研鑽を積み重ね、自身の 画風 を確立させるものです。多くの作家は、30代、40代ではまだ自分独自の 作風 には至らず、60代になってやっと作れるようになると言います。若年 期の作品より、晩年 の 全盛期 に描かれた作品の方が、洗練された作品となり、価格も数段上となります。また、この作品は、紙に水彩と パステル で描かれています。やはり スケッチ画 や簡単に描かれた作品よりも、細密 に描かれた色彩豊かな 額装 の油絵が高価買取出来ます。一口の作家の作品と言ってもいろいろあります。制作年代や題材、出来栄えなどにより、価格が違ってきますので、一度相談頂ければと思います。45.5×35.7cm サイズの作品です。(No.32)