十四代酒井田柿右衛門の得意とする壺の逸品を紹介します。
十四代酒井田柿右衛門の、高さ31.3cm×幅18.4cmの 壺 を紹介します。酒井田柿右衛門は、有田焼（伊万里焼）の様式の一つです。同じ有田焼でも、緻密 な 作風 の鍋島様式や寒色系で余白の少ない古九谷様式と異なり、乳白色の余白が豊かで、柔らかく暖かな雰囲気を感じさせます。図柄 には大和絵的な花鳥図などが用いられ、「岩梅に鳥」「もみじに鹿」「竹に虎」「粟に鶉」など典型的なパターンがいくつかあります。上絵付 の色には赤、黄、緑、青、紫、金などが用いられ、器の口縁に「口銹」と言われる銹釉が施されている例も多く見られます。濁手 と呼ばれる独特の乳白色の地色は、赤色の 釉薬 との組み合わせによって非常に映える作品となり、たいへん人気があります。柿右衛門 窯 に代々受け継がれている名ですが、その中でも十四代の作品が一番人気があります。十四代柿右衛門は「色絵 磁器」で 人間国宝 です。
この作品は、十四代の花鳥の図柄の角型の壺です。色鮮やかで 写実的 な 絵付 がたいへん見事な作品です。繊細で緻密に描き込まれていますが、濁手の余白の美も添えられており、図柄の美しさを際立たせています。このような十四代の 逸品 は、なかなか目にできる機会も少なくなり、たいへん貴重で、高価買取対象作品です。十四代の作品は、たいへん評価も高く、人気があり、晩年 の 上手 の作品には、百万を超える価格で取引される作品もあります。
当店は、約80軒の骨董店が軒を連ねる歴史ある祇園骨董街の中にある老舗の骨董店です。日々、100名近くのお客様にご来店頂いております。海外からお越しになるお客様も多く、中には熱心な有名作家の陶芸作品の コレクター の方もいらっしゃいます。このような素晴らしい 日本独自 の 陶芸 作品 は、たいへん人気があり、当店でも入荷をお待ちの 愛好家 の方も大勢いらっしゃいます。芸術家が生涯かけて制作された作品は、数多くありますが、力作や秀作と言われる作品は、実は全作品の二割ぐらいだと言われています。制作年代や題材、出来栄えにより、買取価格は一桁違う場合もあります。売却依頼の際には、一度ご相談頂ければと思います。
（No.160）