山口華楊の紙本に描かれた花の絵を紹介します。
山口華陽の薔薇を描いた、たいへん綺麗な作品ですね。色とりどりの大振りの薔薇が瑞々しく描かれており、さすが写実の名手と思わせる作品です。サイズは39.5×53.2cm、紙本に、彩色で描かれています。山口華陽は、日展 や京都画壇の 重鎮 として明治から昭和にかけて活躍しました。1980年に文化功労者、1981年には 文化勲章 を受章しています。写生中心の 画風 で、動物や、鳥、草花の美しい姿を描いた数多くの 花鳥画 の 名品 を残しています。中でも、この作品のように、晩年に描かれた作品は素晴らしく、人気があります。作家のものでは 若年 の頃に描かれた作品よりも、晩年 に描かれた作品の方が味わい深いものが多く、高価に買取できます。作家は自分の描こうとする対象物に情熱を注ぎ、試行錯誤を繰り返し、何年もかかって独自の境地に到達します。このように、独自の境地に到達され製作された晩年の作品には、やはり 逸品 と呼ばれるものが多くなります。売却のご相談で、よく作家名での価格のお問合せがありますが、作家の名前だけでは価格の決定は出来ません。同じ作家の作品でも、制作年代や出来栄えにより、10倍、20倍と買取価格が違う場合がありますので、一度ご相談頂ければと思います。（No.160）