福田平八郎の可愛らしい鶺鴒の作品を紹介します。
鶺鴒とは、セキレイと読みます。水辺に住む鳥で、長い尾を上下に振って歩く姿がたいへん可愛らしいですね。人や車を先導するように飛ぶ様子も愛嬌があります。福田平八郎は、従来の 日本画 にみられない独自な 作風 で、発色のたいへん美しい 花鳥画 を描き、画壇 の中心的な存在として活躍されました。人生を通して写生画を描き、清らかで明るい色彩による作品を発表しています。
この作品も、彼らしい美しい色使いで、まるで鶺鴒が動き出すのではないかと思うほどに、緻密 に丁寧に描かれており、さすがと思わせる秀逸な作品です。40.0×52.3cmの 紙本 に彩色で施された作品です。また、福田平八郎と言えば、生涯「水」の動きや、感覚を追究した作家としても有名です。代表作に、帝展 に出品した「鯉」や、昭和天皇と一緒に魚釣りに行った際の水面の模様を描写した「漣」などがあります。この作品も、水辺のワンシーンを見事なまでに写し取っており、彼らしい 名品 と言えるでしょう。
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