蒔絵の作品を数種類の骨董品売却依頼を頂き、富山県黒部市まで出張買取でお譲り頂きました。
売却例の説明
写真が17枚あります。くわしくはこちら
横幅約 13cm 縦幅約 9.7cm 高さ約 5.9cm
先に品物を紹介させて頂きます。材質は木製で、蒔絵が施されております。時代は明治時代頃のものだと思われます。表面に描かれた 花鳥図 の 蒔絵 は、螺鈿細工や 高蒔絵 に近い豪華な 蒔絵 が施されております。現在では見られない非常に 繊細 で丁寧な、昔の 職人技 の素晴らしさが冴える 逸品 です。内側や底面にも、梨地 が施されており、たいへん美しい品物で買取させて頂きました。昔の売り立ての落ち札が写真16のように付いており、銘 こそありませんが、日本の 職人技 が冴える 骨董品 の 逸品 です。補修された所も無く、しっかりした作品で現在でも普通に使える品物です。用途としては、香箱や菓子器、小物入れとして使用して頂ければと思います。採光の加減で白く光っておりますが、傷んでいる所も無く、ご覧のように非常に 保存状態 の良い品物です。このような保存状態の良い蒔絵の品物は骨董品でも 茶道具 でも高価買取させて頂きます。
この作品は蒔絵なので蒔絵について少し説明します。蒔絵は、漆器の表面に漆で絵や文様、文字などを描き、それが乾かないうちに金や銀などの金属粉をまき、定着させる 技法、もしくはその技法を用いて作られた 漆器 で、日本独自 の漆工芸で、奈良時代から始まっています。金銀の薄板を定着させる平文蒔絵や、漆器表面に溝を彫って金銀箔を埋め込む沈金蒔絵、また夜光貝、アワビ貝などを文様の形に切り透かしたものを貼ったり埋め込んだりする 螺鈿 細工などがあり、特に日本で発展し使われてきた日本の漆器における代表的な技法です。絵を描くように金属の粉を蒔いていく作業から「蒔絵」という技法名が付けられたようです。
このお客様のご事情は、地方の旧家のお屋敷で蔵を持っておられるお宅より、間もなく取り壊しをする予定で、整理して次世代に継承したい品物もあり、作品の評価や整理をお願いしたいとお電話を頂きました。お電話で、詳しくお話をさせて頂き、いろいろな種類の蒔絵の作品があるようで、直に拝見してお引き取り価格を決めたいと思い富山県の宇奈月温泉まで出張させて頂きました。