茶道具売却依頼で面白い中川浄益作で純銀製の金工作品の煎茶盆を、福島県のお客様より宅配でお譲り頂きました。
売却例の説明
写真が34枚あります。くわしくはこちら
横幅最大約 40cm 縦幅最大約 25.4cm 高さ約 3.5cm
先に品物を紹介させて頂きます。材質は純銀製です。千家十職 の一人、十代 中川浄益（1880〜1940）の菓子盆で、識箱付きです。細部まで非常に丁寧に作られており、デザインも面白く、昔の 職人技 が素晴らしい 逸品 です。純銀の丁寧で 細密 な彫金細工は、現在ではなかなか真似できない昔の職人技で、さすが浄益作と思わせる端正な作りです。写真でご覧頂いている以上に存在感や 重量感 があり、最近では滅多に見られない 名品 です。写真20のように、作者の 銘 が 彫刻 されております。採光の加減で白く光っておりますが、傷んでいる箇所は無く、保存状態 の良い品物で買取させて頂きました。ゆっくりご覧頂ければ、作品の良さもお分かりいただけると思われます。
十代 中川浄益について少し説明します。十代 中川浄益（1880〜1940）淳三郎、紹心。九代の息子で、早くから大阪の道具商のもとに修行に出される。父の死により 家督 を相続。第一次世界大戦勃発による軍需景気にのり負債を完済、中川家再建の基盤を作る。浄瑠璃、俳句、画、能楽を好む。中川浄益は、独自の金属工芸 技法 を五百年余にわたって、代々伝えられた日本を代表する金工作家です。錫や銀製の 煎茶道具 から 茶道具、また 古美術工芸品 から 骨董品 まで、多種にわたり作品が残されています。中川浄益の作品は、数々の海外の万国博覧会に出品し、海外では絶大なる人気で、高価買取させて頂きます。
このお客様のご事情は、声をお聞きしてますと高齢の女性のお客様のようで、身辺の整理をしておられ、昔先代がデパートの外商から沢山品物を買っておられ、デパートに引き取って頂こうとお話をされましたが、断られて、知人に紹介してもらわれ当店にお電話を頂きました。福島県にお住まいのお客様ですが、お客様本人も当店のホームページをご覧になり、中川浄益の作品を沢山販売しているので、安心されたのかお引き取り価格を提示するとすぐにOKを頂き、今回の買取になりました。