骨董品売却依頼で石川県のお客様に来店頂き、蒔絵の小箱や諸道具をお譲り頂きました。
売却例の説明
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縦幅約 15cm 横幅約 11.5cm 高さ約 7.4cm
先に品物を紹介させて頂きます。材質は木製で、蒔絵が施されております。時代は明治時代頃のものだと思われます。表面に描かれた 花鳥図 の 蒔絵 が非常に 繊細 で、現在では出来ない昔の 職人技 の素晴らしさが冴える逸品です。これだけの蒔絵の作品はめったに見られるものではありません。銘 こそありませんが、日本の 職人技 が冴える 逸品 で高価買取させて頂きました。内側や底面にも、梨地 が施されており、たいへん美しい品物です。用途としては、香箱 や菓子器、小物入れとして使用されればと思います。このような綺麗な蒔絵は日本の 骨董品 や 茶道具 によく見られる逸品です。採光の加減で白く光っておりますが、ご覧のように非常に 保存状態 の良い品物です。
蒔絵の小箱なので蒔絵について少し説明します。平蒔絵には消し平蒔絵と磨き平蒔絵があります。消し平蒔絵は、漆を使って出来るかぎり薄く絵を描き、その上に消し金粉と呼ばれる金粉を粉筒または真綿に付けて蒔きます。漆の部分には全て金粉が付着し、蒔いた跡がはっきりと表れます。漆が乾いたら、摺り漆をし再度乾かします。この工程によって金粉がしっかり付着します。漆が乾いたところで、完成となります。磨き平蒔絵は、消し金粉より粒子の粗い金粉を蒔きます。その後は消し平蒔絵と同じ手順ですが、最後に漆が乾いた後、金粉の上からさらに磨き作業を行い、完成となります。消し平蒔絵に比べて、より光沢のある蒔絵になります。このような蒔絵の逸品は高価買取させて頂きます。
このお客様のご事情は、「石川県の能登に住んでおりますが、妙心寺が昔から自宅のお寺の本山で、時々お参りにきております。」と話され、また「入りやすいお店で冷やかしになりますが、見学させて頂いていいですか」とも声を掛けて頂き来店されました。当店の近くには有名なお寺の本山が多くあり、お参りの帰りに立ち寄って頂くお客様も沢山おられます。諸道具 の話をしている間に、実は車に蒔絵の小箱を積んでいますと話され、拝見させて頂き売却依頼を頂きました。お話させてもらったのが気に入られたのか、綺麗な小箱を売却頂きました。