観光ついでに愛媛県今治市のタオル美術館の近くのお客様に来店頂き、骨董品売却依頼で金工作品の刀装具の鍔をお譲り頂きました。
売却例の説明
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横幅約 4.7cm 縦幅約 6cm 厚み約 0.4cm
重さ約 81g
先に品物について紹介させて頂きます。地金の材質は鉄で、時代は江戸時代の 鍔 です。地肌には金銀象嵌で、素晴らしい 彫金細工 と象嵌細工が施されております。水辺の草花に蝶々が舞う 図柄 で、江戸時代ならではの昔の 職人技 が生かされた 逸品 です。硬い鉄の材質にこれだけの象嵌細工は、現在の作家では見られない 名品 です。先々代が明治時代の 刀装具 の コレクター で、そのお宅より直接買い受けた逸品です。さすが、昔のコレクターの蒐集品と思わせる作品です。採光の加減で白く光っておりますが、非常に状態の良い 金工作品 です。骨董品 の 刀装具 の 鍔、買取させて頂きます。
象嵌細工の作品なので、象嵌の話を少しさせて頂きます。象嵌は「かたどる」、嵌は「はめる」と言う意味があり、元地に異質の素材を嵌め込むと言う意味で象嵌細工と言われています。一つの素材に異質の素材を嵌め込むと言う意味で金工象嵌、木工象嵌、陶象嵌等があり、その中の金工象嵌は、飛鳥時代に日本に伝わったと言われています。そんな技術を改良し、伝承 してきた日本の江戸時代には優れた金工職人が多数生まれ、日本刀の拵えや 甲冑、鏡や 根付、文箱、重箱など 諸道具 の製作技術に応用し、日本独自 の 技法 として現在に伝わっています。
このお客様のご事情は、「特に昔から続いた家でもないので、私の家は古美術 骨董品 に関係が無い家だと思っていました。しかし、何かわからない 古道具 や骨董品のような物が出てきたので、どうしようかと考えて骨董品や 茶道具 と違ったらすみませんが、一度見て下さい」と話され愛媛県の今治市から観光ついでに来店頂きました。二、三点の品物を持って来店頂いたので、同じ様な逸品と比べて説明させて頂きました。このようなお客様もおられ、分からない時は遠慮せず来店下さい。数点の刀装具を買取依頼でお持ち頂きました。このお客様のお持ち頂いた刀装具の鍔は面白い鍔なので、先に紹介させて頂きます。