前の続き「蔵出し」
2012.03.27
2~3年目には、半分は、お蔵の話も忘れ
絵を書く趣味をお持ちで、そんな話しや、人生の話、、、
訪ねてこられる方もほとんどおられないご様子で
十年も過ぎる頃には、
私の好物のお茶菓子を用意されたり、、子供か孫のよう大切にされておりました
物静かなご夫婦で、私は、仕事や生活の愚痴まで話したりして、、、、、
そして十五年目のある日、
「昨日お医者様に行きましら、私は狐に取りつかれており
お蔵は貴方の来られる前から取り壊し、今は、お蔵は無く更地に、、、
狐に取りつかれていたので、昨日、はじめて気が付きました」と、、、奥様が話されて
最初は何を話されているのか、良く解らず、、、「びっくり」しました
帰る途中、車の中で、、笑いが込み上げて
なぜか 大声で何度も笑いました、、、、、
訪ねてこられる方もほとんどおられず、
考えてみると、私が行くのを待っておられたご様子、、、、、
子供の無い、私の将来を見てるような気もして
人で良かったな、、こんな僕でも、何か役にたったんかも、、と思うと、また笑いが、
帰り、友達や家内に話しますと、、
「おかしい話、もう一度話してみたら」と言われました、、、、、、
それから何度も遊びに、伺いましたが、仕事の話は一切しなくて、、、、
ずいぶん昔の話ですが、最近思い出すと、、、やすらいでいたのは、、私かも
あの15年間来られたのも、ひっとしたら、あのお方のお蔭やったんかなー