他府県のお客様ですが奈良市にお住まいで、説明がてらに出張させて頂き、煎茶道具をお譲り頂きました。
売却例の説明
写真が8枚あります。くわしくはこちら
「我が家は何代も続いた家で、随分昔の話ですが、結婚する時に記念に母が持って行きなさいと、お裾分けで四~五点頂いた品物があり、何気なく置いていましたが、趣味も無く実家には悪いと思いましたが、この際処分しようと思い古美術やかたさんに相談させてもらいました」と話され、奈良県の奈良市で近くなので説明がてらに出張買取で伺いました。骨董品 や 茶道具 を買取させて頂きましたが、綺麗な蒔絵の 香合 なので、先に紹介させて頂きます。
蒔絵が綺麗な香合です。共箱 はありませんが 合箱 に入っています。昔の 職人技 が素晴らしい 逸品 で、丁寧に作られた作品です。平蒔絵 で丁寧に描かれており、長い年月を経てきた逸品ですが、保存状態 の良い漆芸作品です。平蒔絵の中でも消し平 蒔絵 で作られております。消し平蒔絵は、漆を使って出来るかぎり薄く絵を描き、その上に消し金粉と呼ばれる金粉を粉筒または真綿に付けて蒔きます。漆の部分には全て金粉が付着し、蒔いた跡がはっきりと表れます。漆が乾いたら、摺り漆をし再度乾かします。この工程によって金粉がしっかり付着します。漆が乾いたところで、完成となります。
この作品のような漆芸品は 保存状態 が大切で、漆器の保存の仕方を説明させて頂きます。
漆器 は非常に傷が付きやすいもので、タオル等の毛羽立ったものでの手入れは止めて下さい。漆器のお手入れ専用の物があると一番です。一般的な漆芸品は、耐水性はまあまあありますが、水につけるのは良くないと思われます。濡れ手ぬぐいで軽く拭く程度で十分です。お椀など食器類は水洗いできますが、一つ一つ洗った方が確実です。また、洗剤の使用は避け、乾燥の際は直射日光は避けてください。お使いの際にはあまり熱いものを急に入れると色焼けの原因となることがあります。お椀をしっかりと温めてから入れてください。