漆芸作品をホームページでも沢山販売しており、ご覧になられた富山県のお客様が螺鈿細工の逸品を売却頂きました。
売却例の説明
写真が6枚あります。くわしくはこちら
ご自分が結婚された時、長男なのでお父様から代替わりの記念にと貰われた 骨董品 の一部だと話され、写真をお送り頂きました。「私は富山県に在住しておりますが、部屋が狭くて売却しようとホームページを見て、漆芸作品を沢山販売しておられる古美術やかたさんに連絡させて頂きました。」とも話されておりましたので、お送り頂いた写真を見て、ゆっくりと、それらの品物について詳しく説明させて頂きました。「父がいかに文化や歴史、芸術に精通していたかよく分かり驚きました。昔のアナログ時代の 逸品 の素晴らしさを知ることが出来、感謝しております、有難うございました。」とお喜び頂き、買取させて頂きました。
この螺鈿細工の逸品は 中国美術 のような面白い作品です。昔の 職人技 が素晴らしい 細密 に作られた 螺鈿 細工ですが、保存状態 が悪く中央の部分が剥げています。傷んでなくて、綺麗な作品なら高価に買取させて頂ける 香合 だと思われます。このような漆芸品は保存が難しく、これだけ細かい細工が施されている 名品 は直す事も出来ない作品です。このような逸品で日本の時代の江戸時代や明治時代の作品なら貴重な 茶道具 だと思われます。
螺鈿細工の面白い作品なので螺鈿細工を詳しく説明させて頂きます。
螺鈿は、主に漆器や 帯留め などの 伝統 工芸に用いられる装飾 技法 のひとつで、貝殻の内側、虹色光沢を持った部分を切り出した板状の素材を、漆地や木地の 彫刻 された表面に嵌め込む技法で、螺は貝、鈿は散りばめることを意味して、そのような方法で 工芸品 が作られました。使用される貝は、夜光貝や白蝶貝、また黒蝶貝や青貝、そしてアワビ、アコヤガイなどが使われます。奈良時代に唐から輸入され、平安時代には、漆芸の装飾技法として 蒔絵 との併用が流行しました。鎌倉時代になると鞍の装飾として好まれ、室町時代になると中国の螺鈿細工の素晴らしい技術も導入されました。安土桃山時代にはヨーロッパとの貿易によって急成長して、ヨーロッパでは一つのステータス・シンボルとなり、非常に人気がありました。日本ではこの頃の輸出用の漆器は南蛮漆器と呼ばれています。江戸時代になっても螺鈿は引き続き人気がありましたが、幕府の鎖国により螺鈿職人は日本向けの商品に集中しました。現在の螺鈿細工の基礎は、このようにして築かれました。