骨董品売却依頼でアンティークの小物数点を静岡県まで出張させて頂き、売却頂きました。
売却例の説明
写真が11枚あります。くわしくはこちら
横幅約 4.2cm 縦幅約 2.6cm 最大の厚み約 1cm
突然お電話を頂き、「古美術骨董の世界は長年の経験と、知識に基づく世界なので、老舗 骨董店の信頼出来るお店に査定や 鑑定 をして欲しくて電話させて頂きました」と話され、今回の買取の依頼を頂きました。富士宮市で白糸の滝近くの別荘にお住まいの年配のご主人からのお電話でしたが、古美術骨董の世界をよくご存じのお客様でした。品物を沢山お持ちのようで、間違いがあればいけないので出張させて頂きました。茶道具 を含め数点の商品をお譲り頂きました。
このブローチの材質は銀製で、写真 8のように「SILVER」と 刻印 が入っております。時代は大正時代頃のアンティークの金工作品だと思われます。当時は 帯留 めとして使用されていて、後年にブローチに加工されております。やっこの表情が面白く、丁寧な彫金細工が施された綺麗な作品です。赤銅 や素銅などを用いた象嵌細工も施され、現在ではこれだけの象嵌細工はなかなか見られません。存在感があり、昔の 職人技 が冴える 逸品 です。採光の加減で白く光っておりますが、ご覧のように、保存状態 の良い品物です。このような 骨董品 の 金工作品 の逸品は高価買取いたします。
この作品は小品ですが、いろいろな色付けがしてあり、金属に直接色付けしている日本独自の技術で、この方法では百年経っても変色しません、そのような煮込み着色の説明をさせて頂きます。煮込み着色とは、硫酸銅と炭酸銅を湯に溶かし、その中に作品を入れて煮込む着色 技法 です。金属の純度や合金材料によって色々な色彩が表現できます。地金のままで使用すると、環境中の様々な影響から金属表面の酸化状態は予知できなくて内部に進行する腐食もあり、完成品としての機能・外観を損なう場合もあるので、防ぐことや 工芸品 としての美的価値を高める手段のひとつとして、銅合金では煮色仕上げを行い発色させ、日本独自 のあの美しい色合いや質感が生まれるのです。簡単な制作方法では、硫酸銅と炭酸銅(緑青)を溶かし、沸騰させた液の中に作品を入れて煮込む着色技法です。煮込む時には金属の表面を極限まで凹凸の無い状態に磨きあげ、酸化膜も無い状態にして煮込み液に入れます。このため、煮込む直前に大根おろしの液に浸すのですが、この方法は古来より現在まで変わりません。