茶道具売却で、来店頂きましたが近県なので、即日奈良県東吉野村まで出張させて頂き、棗や煎茶道具をお譲り頂きました。
売却例の説明
奈良県東吉野村のお客様ですが、突然お電話を頂き出張させて頂きました。同じ近畿圏内のお客様で、お爺さんがお亡くなりになり、古美術骨董品や煎茶道具を整理して欲しいと連絡頂きました。長年放置された納戸にいろいろな品物があり、箱から出た品物や、箱の無い品物があり空箱だけの箱もあり、それぞれ元の箱に入れたり 共箱 と合わすのに大変時間がかかりましたが、面白い品物も買取させて頂き、遠くまで出張させて頂いた甲斐がありました。茶道具 や 骨董品 を買取させて頂きましたが、先に茶道具の棗を紹介させて頂きます。
この 棗 は古い棗で、一般的にはこのような形の棗は殆どありません。茶道具のなかで一番美しいのが棗だと私は思います。このように蒔絵が描かれ、道具のなかでは一際目立つ茶道具です。一般的に棗は 蒔絵 が描かれているのが普通で、よく見かけるパターンです。最近では中国茶を好む中国のお客様も、棗をお求めになり中国茶を楽しんでおられます。
商品が棗なので棗のお話を少しさせて頂きます。抹茶を入れるのに用いる 茶器 で、茶の湯 における代表的な茶道具です。名前は、植物のナツメの実に形が似ていることから茶器で棗と呼ばれるようになりました。鮮やかな青緑色の薄茶を入れる塗物の器を薄茶器と言い棗は一般的にこの薄茶器の総称です。棗の素材としては、木地が多く用いられております。千利休好みとされる棗が茶人の間で用いられるようになり、江戸時代には薄茶器として茶の湯でよく使われるようになりました。そして、現在のように豪華な蒔絵が施され、大棗・中棗・小棗・平棗といろいろな棗が出来ました。