この作品は絹本に描かれた奥村土牛の花鳥画で、共箱も付いており、販売価格は200万円前後でした。当店の買取価格は、販売価格の60%~70%でお引き取りさせて頂いております。
奥村土牛の「牡丹」の図柄で、46×64センチの絹本に描かれた額装です。共箱で東京美術俱楽部鑑定委員会の鑑定証書が付いております。奥村土牛は古径の写生技法や御舟の構図、横山大観の「朦朧体」のぼかし技法、そしてセザンヌの色彩や遠近感の表現を上手く取り入れ、独自の 画風 を確立させました。刷毛を用いて胡粉などを100回~200回程塗り重ねて、この作品の牡丹の花のような非常に微妙な色加減を表現しました。花鳥画、人物画、風景画 と幅広く手掛けており、晩年 の富士山を描いた作品は、買取価格が一千万円以上になると思われます。ご相談で、よく作家名での価格のお問い合わせがありますが、作家の名前だけでは価格の決定は出来ません。同じ作家の作品でも、制作年代や題材により、10倍、20倍と買取価格が変動しますので、一度ご相談頂ければと思います。(No.120~180)