楠部彌弌の作品で、彩埏の作品をお譲り頂きました。このような作品の買取価格は数百万円です。
売却例の説明
著名な作家の楠部彌弌の作品で、楠部彌弌は 陶芸 作家ですが、その作品のなかでも彩埏(さいえん)と言われる、釉下彩 陶磁器 で、薄く溶かした色つけの磁土を何回か塗り重ねて文様化する手法で作られており、埏とは、よく練った土の意味で、「彩られた土」の事です。この作品は、楠部彌弌の晩年の作品で、その彩埏で作られており、「春近し」と題され、よく見れば青と茶の芽が混在し春へと移ろいゆく時間の流れを表現しています。器体の余白の白を 日本画 の「余白の美」に似た対比効果で両方を引き立たせています。大きさは、24×19センチで、共箱 です。買取価格も数百万円の買取価格です。
作家の名前で相場価格の問い合わせをよく頂きますが、同じ作家の作品でも 若書き と 晩年 の作品では、大きな差があり、この作品のように最晩年の一番得意とした彩埏で作られており、価格で言えば、百倍以上の流通価格に差が出ます。このように、名前でお問い合わせを頂く事がよくありますが、作品によって価格に大きく差が出ます。古美術骨董の世界は、長年の経験と知識が物を言い、鑑定 士の資格も国家試験もありません。(No.340)