山口県より観光のお客様が立ち寄られ、後日宅配で金工作品の軸盆をお送り頂きました。
売却例の説明
写真が33枚あります。くわしくはこちら
横幅約 37cm 縦幅約 12.4cm 高さ約 2.8cm
山口県長門市より農協の団体で祇園観光をしておられ、偶然立ち寄られたお客様で、お店をゆっくりご覧になり、いろいろ説明をお聞きになりお帰り頂きました。後日、突然お電話を頂き、「お店も立派で対応も丁寧で、品物に価格表示もしてあり、分かりやすく査定鑑定を数多く経験されている様子で、買取依頼のお願いをします。私は金子みすゞ記念館の近くに住んでいますが、こちらの地区ではおたくのようなお店も無いので宜しくお願いします。」と電話を頂きました。ご自宅に昔から保存されている古美術・ 骨董品 の買取依頼でした。この作品は材質は銅製です。時代は明治時代頃のものだと思われます。この 金工作品 は丁寧な 彫金細工 や象嵌細工が施され、昔の 職人技 が生かされた面白い 逸品 です。金工品 も沢山ありますが、保存状態 も良く、使いやすい作品です。写真をご覧のように、繊細 で丁寧な彫金細工が施されており、たいへん美しい美術品です。採光の加減で白く光っておりますが、ご覧のように非常に状態の良い品物です。
このような細かい彫りに金箔が埋められた作品を布目象嵌と言います。今回の作品とは違いますが、ついでで悪いですが布目象嵌の説明を少しさせて頂きます。布目象嵌とは、鉄地 の表面に多方向から細い切れ目を入れ、その出来た谷部に金銀等を打ち込む象嵌 技法 を特に「布目象嵌」といいます。その地元で作られて繁栄したことから「京象嵌」とも呼ばれるポルトガルや諸外国からの品物にそのような装飾がなされていたことから、鉄地への金銀装飾が武器・武具へ広く応用され流行しました。江戸時代には埋忠、正阿弥など武具職人が優れた 象嵌細工 を制作しています。廃刀令 を転機に新たに美術装飾品や装飾小物を手掛けるようになり、1878年のパリ万国博覧会へ正式出展したのを機に、ジャポニズムに沸くヨーロッパで高く評価されました。明治時代の駒井音二郎の作品は、Komai と呼ばれて現在でも人気のブランドです。
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