兵庫県養父市より来店頂き、煎茶盆に使われていた金工作品で、純銀製品のお盆を買取ました。
売却例の説明
写真が10枚あります。くわしくはこちら
直径約 20cm 高さ約 4cm 重さ約 498g
骨董品 や 美術品 は全て手作りで、同じ物が二つとありません。その為、大量生産ではなく、誂えの品物です。素人さんや興味の無い方には分かりませんが、当然一点一点価格が変わります。我々古美術骨董商はその様な 逸品 の価格や 真贋 を見極める為、大変な修行と時間がかかります。よく鑑定士との言葉を聞きますが、古美術骨董の世界には鑑定士という資格はありません。このお客様は他府県のお客様ですが、こちらに用事がありお店に茶道具買取依頼で来店頂きました。インターネットで調べられ、古美術やかたのホームページを見て来て頂きました。この 金工作品 は純銀製で、型押しで作られた物ではなく、手作りで昔の 職人技 が生かされた逸品です。時代は昭和初期の純銀製の丸型深皿ですが、手打ちの地模様が綺麗な 技法 が施されております。保存状態 も良く、完品 に近い品物です。簡単な作品ですが、このような金工作品は江戸時代の 刀装具 や鎧・兜から 伝承 された技術が応用されています。綺麗な品物で、「純銀」と 刻印 が入っており、しっかりとした作りで重量があります。合わせ箱ですが、箱入りです。採光の加減で白く光っておりますが、傷んでいる箇所は無く、未使用品です。帰り際に、お客様が言っておられましたが、兵庫県でも山奥の田舎ですが、自宅の近くに とがやま温泉天女の湯 があり、養父市に来られた折には是非、温泉に入って下さいねと、話されていました。
このような銀製品の手入れの仕方を説明させて頂きます。煎茶道具の中には、錫で出来た道具が沢山ありますが、手入れや使用の注意をまとめてみました。金属 工芸品 は色の変色はありますが、特別な手入れはほとんど必要ありません。融点の低い金属で、火の傍に置かないことが大切です。ストーブやガスコンロの傍に置いておきますと、あっという間に溶解します。タバコの火が約800℃ですが、約200℃より少し高い温度で溶け出すと言われていますから、相当に低い温度で溶け出すので、ご注意ください。また、長時間家庭用の冷凍庫へ入れっぱなしにしされても、変色や質感が変わります。使用する直前に急冷される程度なら問題はありません。最近身近に売っている「メラミンフォーム」と言う洗剤のいらない台所スポンジが錫、銀も傷めることが無く油汚れだけを綺麗に取り去ります。