美術品買取依頼で、山田常嘉の印籠を売却頂きました。
買取例の説明
写真が45枚あります。くわしくはこちら
本体 横幅約 4.5cm 縦約 7cm 厚み最大約 2cm
緒締め 直径約 0.7cm
根付 直径約 3.5cm 高さ約 1.8cm
骨董品売却依頼でお電話を頂きましたが、品物を見ないとわからないので、和歌山県海南市まで出張させて頂き品物を拝見させて頂き、ついでに美味しい海南市ならではの海の幸の昼食を頂きました。海南市には昔を感じられる場所が多数あり国宝に指定された文化財なども数多く残っています。熊野古道や黒江地区には独特の町屋の面影を色濃く残している紀州漆器の漆器店もあり、和歌山県の中でも骨董品もまだまだ残っており、売却依頼を頂くのが楽しみな地区です。お客様のお宅で品物を拝見しますと、大変素晴らしい江戸時代の 印籠 でした。この作品は江戸時代の作品で、材質は黒柿です。古い時代から日本に 伝承 されている漆芸や金工細工が素晴らしい名品で、高価お引き取りさせて頂きました。特に、人物やその他の金工細工に昔の 職人技 の素晴らしさが見られる 逸品 です。一富士二鷹三茄子の、日本古来の吉兆の 図柄 が、素晴らしい 蒔絵 と彫金細工や象嵌細工で描かれており、現在の作家ではなかなか作れない 上手 の逸品です。写真40 のように、根付に「常嘉」と銘が入っており、美しい梨地に蝶の図柄が、螺鈿 を用いて巧みに描かれています。作者の山田常嘉は、江戸中期の蒔絵師です。山田姓の印籠師で、江戸南塗師町に住んだ名工と伝えられています。代々「常嘉」あるいは「常嘉斎」と 号 して、『装剣奇賞』にある「常加」銘の作品でも知られています。「御印籠師」として徳川家に仕え、いろいろな作品を制作したと伝えられています。蒔絵を得意とし、研出蒔絵 や 高蒔絵 を駆使した作品が多く残されています。
貴重な珍しい金工作品の作品もあり、そのような作品は相場は無く、購入して頂けるお客様がどれだけの評価をされるかが問題です。当店では直接お客様から仕入れで、小売販売までしており、多くの購入されるお客様があます。やはり、作品の上手や下手によってもお引き取りさせて頂く価格は変わりますが、高級な品物になるほど、購入して頂けるお客様があるか、無いか、によってお譲り頂く価格は変動します。当店のように直接販売しているお店には相場価格は無く、売却されるお客様に少しでも高価にお譲りさせて頂けるように努力しております。