下保昭の初夏の風景を描いた作品を紹介します。
下保昭は日本の自然を愛した画家で、黒を基調とした色使いで、自然の生命力を巧みに表現しました。緻密 な筆使いで描いた 山水画 は評価が高く、たいへん人気があります。日本の山水シリーズでは、日本の風景の美しさや優しさを見事に表現しました。水墨画の作品が大変注目され、日本 画壇 の第一人者として知られています。
この作品は、山野に咲くツツジを描いた作品です。独特の味わいがある彼らしい色彩で、穏やかな美しさが感じられる作品ですね。若い頃には社会的なテーマも描きましたが、やはり、下保昭の作品では、晩年のこのような、幽玄な味わいのある 風景画 や山水画が高価買取対象です。
どの作家にも言えることですが、作家は自分の描こうとする対象物に情熱を注ぎ、試行錯誤を繰り返し、何年もかかって独自の 画境 に到達します。晩年の、自身の 画風 を確立させた 全盛期 の作品には、熟練した深い味わいがあります。売却のご相談で、よく作家名での価格のお問合せがありますが、作家の名前だけでは価格の決定は出来ません。同じ作家の作品でも、制作年代や題材、出来栄えにより、10倍、20倍と買取価格が違う場合がありますので、一度ご相談頂ければと思います。33.5×53.3cmサイズの 紙本 に彩色が施された作品です。(No.12)