入江波光の羽子板遊びをする女性を描いた作品です。
1921年、34才の頃に描いた作品です。羽子板に興じる女性が描かれています。ふくよかな味わいがあり、面白い作品ですね。この翌年に、彼は渡欧し、ポンペイ壁画やルネサンスのフレスコ画に強い感銘を受けます。ルネッサンス時代の美術の中でも、特にイタリア初期のフレスコ画に興味を持ち、自身の 作風 を一変させます。晩年は、内面と向き合う繊細で、深い感情を表した 画風 で、仏画や水墨画を描きました。実力者と言われ、晩年の洗練された 技法 は高貴な味わいがあり、たいへん人気があります。この作品も可愛らしい味わいがありますが、入江波光の場合、晩年の仏画ですと、買取価格は一桁違う場合もあります。彼の、晩年の 上手 の 仏画 や 水墨画 は高く評価させて頂きますので、是非ご相談ください。作家の描かれた作品には、いろいろありますが、多くの作家は、30代、40代ではまだ自分独自の 画境 には至らず、60代になってやっと作れるようになると言います。若年 期の作品より、晩年 の 全盛期 に描かれた作品の方が、洗練された作品となり、買取価格も数段上となります。また、この作品は25.8×23.0mサイズの 絹本 に彩色で描かれた作品で、小品となります。価格はだいぶ低く取引されます。同じ作家の作品でも、大きな キャンバス に描かれた力作の方が、断然高価になります。簡単に描かれた書画や小さい作品と、何日、何ヶ月もかけて描かれた大きなサイズの力作とでは、価格は10倍、20倍と違ってくるのは当然のことかと思います。制作年代や題材、出来栄えなどにより、価格が違ってきますので、お気軽にご相談頂ければと思います。 (No.25)