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音丸耕堂の中でも人気のある椿の彫刻の香合です。 


高さ2.3×幅8cmの雅で上品な香合を紹介します。彫漆の人間国宝、音丸耕堂は家で、素地 の表面に漆を何回も塗り重ねて層を作った上から 彫刻 し文様を出すという独特の 技法 で現在にも受け継がれています。この作品は 漆器 で出来ているとは思えないほど美しく、色漆に金銀粉を混入して塗り、漆の固まる間に金銀が沈澱して層を作り文様が出るように研ぎ出された 逸品 です。

漆を厚く塗る作業は非常に根気と手間がかかり、漆が完全に乾いてからではないと次の漆を塗り重ねる事ができず、100回漆を重ねても3mmほどの厚さにしかならないため大変時間のかかる技法とされています。このように長期間かかり 細密 丁寧に制作された作品は、短時間で作られた簡単な作品よりも高価に買取させて頂けます。また作家本人の特徴が出ていない 若年 期の作品(前作)と、独自の 作風 が確立した 晩年 の作品では、買取価格は10倍、20倍と違ってきますので、売却依頼の際には、古美術やかたにお問合せ下さいませ。(No.36)

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