九代大樋長左衛門の黒茶碗です。
九代大樋長左衛門の黒茶碗を紹介します。高さ7.6cm×幅12.3cmで、高台脇に「大樋」と 銘 があります。大樋長左衛門は、金沢で350年以上継承されてきた 窯元 です。楽焼唯一の脇窯として、古い時代 から 名品 の多くが作られてきました。楽焼 は、手捏ねによるわずかな歪みと厚みのある形状が特徴です。茶碗 や、香炉 、向付 など、茶席 で使う茶道具 を中心に制作されており、素朴で優雅な趣きのある茶道具が残されています。
九代は、手捏ねによる楽焼本来の伝統的手法を忠実に守り、歴代の中でも優れた陶才を発揮し、円熟した卓越した 大樋焼 を作り上げました。たっぷりとした二重掛けの黒釉が作り出す「黒幕釉」を創案し、その絶妙な垂れの 景色 は高い評価を受けています。この作品も、侘び寂びの境地の中に温雅な趣きがあります。このような、彼の作風が冴える茶碗は高価買取させて頂きます。一番人気は黒楽、次に飴釉、そして赤楽の作品になります。茶道具 の中でもお 茶碗 が人気です。中でも特に、晩年の全盛期に作られた作品は、たいへん評価も高く、品格のある晩年の 上手 の作品になりますと、百万に近い価格で取引される作品もあります。
当店は、約80軒の骨董店が軒を連ねる歴史ある祇園骨董街の中にある老舗の骨董店です。日々、100名近くのお客様にご来店頂いております。海外からお越しになるお客様も多く、中には熱心な著名な作家の陶芸作品の コレクター の方もいらっしゃいます。このような素晴らしい 日本独自 の 陶芸作品 は、たいへん人気があり、当店でも入荷をお待ちの 愛好家 の方も大勢いらっしゃいます。芸術家が生涯かけて制作された作品は、数多くありますが、力作や秀作と言われる作品は、実は全作品の二割ぐらいだと言われています。制作年代や題材、出来栄えにより、買取価格は一桁違う場合もあります。売却依頼の際には、一度ご相談頂ければと思います。（No.22）