加藤唐九郎の茶碗を紹介します。
加藤唐九郎の瀬戸焼の黒 茶碗 を紹介します。高さ7.4cm×幅13.7cmで、高台脇に「TK」と 銘 があります。加藤唐九郎は、古瀬戸、織部焼、志野焼の 技法 を研究し、卓越した 技巧 で 伝統 ある桃山時代の 古陶器 の再現に努めました。また、桃山時代の黄瀬戸・織部・志野 の写しなどに優れ、贋作騒動を引き起こすほどの腕前でした。この「永仁の壺事件」により 人間国宝 の資格は取り消しとなりましたが、大胆で豪快、気迫ある数多くの名品を残しており、 陶芸 界の 巨匠 と言われています。
この作品は、1959年、62才のときに作られた作品です。釉調も美しく、彼らしい品格が味わえる逸品です。凜とした佇まいがありますね。このような、彼の作風が冴える作品は高く評価させて頂きますので、是非ご相談ください。晩年 の全盛期に作られた 上手 の作品が最も高価に買取させて頂ける作品です。作家の作品には、いろいろありますが、30代、40代ではまだ自分独自の境地には至らず、60代になってやっと作れるようになると言います。若年 期の作品より、晩年の作品の方が、洗練された作品となり、買取価格も数段上となります。
陶芸作品は火の中をくぐって出来上がります。作品の 景色 や、状態は、焼きあがるまでわかりません。窯 を開けて、初めて品物の良し悪しが決まるものです。そこに陶芸作品の面白さがあり、同じ窯で同時に焼かれても、一点、一点、違い同じ焼き上がりの陶芸作品はありません。同じ模様の作品でも、焼き上がりの景色や出来栄えにより、価格は2倍、3倍と変わります。また、産地の特定や、時代の判断は、高台の土や作品の色合い、また 図柄 の伸びやかさや構図、形で判断します。その査定には確かな知識と経験が必要となります。陶芸作品の真贋を問う場合や、時代を見るのは数十年の経験が必要です。当店は、祇園の骨董街で長年培われてきた実績があります。売却のご相談は、古美術やかたにご依頼ください。(No.400-)