裏千家家元 自作の茶杓を紹介します。
長さ18.7cmの 茶杓 で、千家十職 の黒田正玄が下削りと箱を製作し、裏千家家元十五世鵬雲斎が仕上げて 箱書 をした自作の作品です。茶杓の形は各宗匠によって決められており、素材は古材や蒔絵が施されたものもありますが、天然の竹で出来ている茶杓が一番人気で高価に買取させて頂けます。
鵬雲斎は「一碗からピースフルネスを」の理念を提唱しながら世界62ヶ国を歴訪し、茶道文化の浸透・発展と世界平和の実現に向けた活動をしています。現在ユネスコ親善大使として活躍しておられ、平成8年には 文化勲章 を受章。彼の手捏ねの作品は力強さにあふれ、楽焼 や瀬戸焼、備前焼 など侘びた 作風 のものも作っていますが、好み物は華やかな作品もあり多種多様です。晩年 の作風は力強い筆跡が特徴的ですが、この作品にはまだ特徴が出ておらず、若年 期 の作品(前作)だと思われます。
売却のご相談で、よく作家名での価格のお問合せがありますが、名前だけでは価格の決定は出来ません。同じ作家の作品でも、制作年代や材質、出来栄えにより、5倍、10倍と買取価格が違う場合がありますので、一度ご相談頂ければと思います。(No.15)