板谷波山の観音聖像を紹介します。
板谷波山は、巧みな 彫刻 技術 を駆使し、西洋の アール・ヌーボー 様式や中国の古陶磁の意匠を取り入れ、豊穣で格調高い作品を生み出した 陶芸家 です。陶芸 を近代的な芸術として確立させた開拓者として、高く評価され、陶芸家としては初の 文化勲章 を受章しています。彼の作品は、青磁、白磁、彩磁のいずれの作品も造形や色彩が素晴らしい、格調の高いもので、従来の 色絵 磁器とは異なるソフトで絵画的、幻想的 な表現が特徴的です。
この作品は、観音座像です。高さ9.7cm×幅6.7cm、底部に「波山敬作」と 銘 があります。凛とした表情やなだらかな衣などが、緻密に作られており、優雅な味わいがあります。彼は、若い頃に 美術学校 の彫刻科で学んでおり、このような彫刻作品も手掛けています。
板谷波山の作品では、「薄肉彫」によって文様が浮き彫りにされた花瓶や、「彩磁」「葆光彩」など独自の技法による優美な格調の高い 花入 れなどが高価買取対象作品になります。やはり晩年になり初めて独自の境地の作品が出来るもので、晩年の 全盛期 の作品が人気があります。彼の場合も、若造りの作品よりも、晩年 の作品が最も高価に買取できる作品になります。晩年の上手の作品になりますと、数千万の価格で取引される作品もあります。
古美術やかたは、約80軒の骨董店が軒を連ねる祇園骨董街の中にあり、お店には1日100名近くのお客様にご来店頂き、 店頭ではお譲り頂いた2000点以上の作品を販売しております。海外からお越しになるお客様も多く、このような素晴らしい 日本独自 の 陶芸 作品は、たいへん人気があります。昔の 職人技 が素晴らしい作品は 愛好家 の方々に人気があり入荷をお待ちのお客様も大勢おられます。このように作りの良い作品、昔ながらの 伝統 の 技巧 が生かされた作品、 在銘 の作品は、高く評価させて頂きますので、古美術やかたにご連絡ください。(No.80)