十一代三輪休雪の白萩水指を紹介します。
萩焼は、焼き締まりの少ない陶土を用いた独特の柔らかな 作風 が特徴です。一見、控えめでシンプルでありながら、細かい部分にまでこだわった質の高い 陶器 で、茶の湯 をされる方や 愛好家 の間で、根強い人気があります。古い時代 から毛利家の御用窯として 技巧 が育まれ、侘び茶 を愛する茶人たちに愛されてきました。
この 水指し は、人間国宝十一代三輪休雪の作品です。高さ17.9cm×幅21.3cmで、底部に「雪」と 銘 があります。萩薬伝統の藁灰釉に独自の改良を重ねた休雪白は、三輪家に代々伝えられている 技法 です。素焼きの生地に藁灰釉を掛けることで収縮の違いができ、釉の縮みが現れて黒い化粧土がのぞきます。この表面の 貫入 から水分が浸透し、使い込むほどに器の色合いがだんだんと変化し、侘びた味わいを醸すようになります。この萩焼の特徴的な魅力は、萩の七化け、と呼ばれており、この陶器の楽しみ方でもあります。この作品も、釉薬 の掛かり具合もたいへん素晴らしく 景色 の良い作品ですね。このような、十一代三輪休雪の 上手 の作品は高く評価させて頂きますので、是非ご相談ください。中でも、最も人気が高いのは、やはり十代、十一代の作品で特別高価買取対象作品となります。特に、高台 が十字に割れた、「鬼萩割高台」と呼ばれる荒々しい風情のある抹茶茶碗は、たいへん人気があり、高価買取させて頂きます。十代、十一代の鬼萩のお 茶碗 ですと、数百万の値段で取引されています。相談で、よく作家名での価格のお問合せがありますが、作家の名前だけでは価格の決定は出来ません。同じ作家の作品でも、制作年代や題材、出来栄えにより、10倍、20倍と価格が違う場合があります。売却依頼のご相談は、信頼と実績のある祇園の骨董店、古美術やかたにご依頼ください。(No.58)