音丸耕堂が最も得意とした彫漆の名品を紹介します。
滅多にお目にかかれない出来の良い 名品 で、高さ4.6×8.5cmの 茶入 です。音丸耕堂の漆芸作品で、漆を何回も塗り重ねて層を作った上から 彫刻 し文様を出すという彫漆の 技法 で、昭和30年には 人間国宝 に認定されました。この作品は、全面に色漆の層が見られ、アジサイの花びらの湾曲した彫刻は、まさに超絶技巧!昭和64年の晩年に作られた作品で、音丸耕堂の集大成が詰まっています。
どの作家の作品でも同じことが言えますが、作者本人の特徴が出ていない 若年 期の作品(前作)よりも、何年もかかって独自の 作風 を確立した 晩年 の作品の方が味わい深いものが多く、高価に取引されます。この作品も晩年に作られたものですが、サイズが小さいので、買取価格は安くなりますが、大きな作品ですと、買取価格は50万円以上になるかと思われます。また同じ作家の作品でも、短時間で作られた簡単な作品と、細密 で丁寧に何ヶ月も何年もかけて作られた作品とでは、価格は10倍、20倍と違うものです。古美術やかたでは、お譲り頂いたお客様に、納得頂くことを第一と考えております。お客様より売却頂いた品物を、価格を表示して、当店で店頭販売いたしております。また同時に、ホームページにも、価格を表示して販売いたしております。(No.46)