清水卯一の花瓶を紹介します。
清水卯一の、高さ31.4㎝×幅25.8cmの、花入 を紹介します。高台内に「卯」と 銘 があります。美しい白磁の肌合いが魅力的な作品ですね。彼は、戦後、退廃した人々に、「心やすまる、温かみのある作品を」という思いから、陶芸 の道に邁進したと言われています。茶碗 や 湯吞み などの日常品も数多く手掛け、常に人々に感動を与える作品を作り続けてきました。生涯を通じて、土にこだわり、素地 と 釉薬 の組み合わせに試行錯誤を重ね、柿のように明るい発色の鉄釉や、複雑な貫入が入った青磁釉など、独自の 作風 でオリジナリティあふれる名作の数々を残しています。1985年には 人間国宝 に認定されています。
この作品も、清楚な美しい味わいのある作品ですが、やはり清水卯一の作品では、貫入にこだわった、おおらかな作品が人気があり高価買取対象です。氷裂貫入の 青磁、青白磁に近い釉薬の蓬莱磁、黄蓬莱など、美しい色釉の作品や、青磁の青い釉面に、氷の結晶のような 貫入 が層をなすように無数に入った上手の作品が、一番高価買取対象作品となります。彼の 晩年 の青磁の作品や柿色の鉄釉の上手の作品は高く評価させて頂きますので、是非ご相談ください。
余談ですが、この作品は 在銘 ですが、江戸時代の 古陶器 には、銘が無くとも素晴らしい 逸品 があります。古い時代 の芸術家は大名のお抱えで作品を作っていましたので、作家は、自分の名を記すことができませんでした。そのため、銘の入っていない作品でも、素晴らしい 上手 の 作品 であることも多いのです。このように、陶芸作品の 真贋 を見極めるのは難しく、数十年の経験が必要であると言われています。当店は祇園の骨董街で長年培われてきた実績があります。売却のご相談はお気軽にお問い合わせください。(No.13)