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下村観山の人物を描いた作品を紹介します。

131.0×50.8cmサイズの 絹本 に彩色で描いた作品です。下村観山は、屏風 絵を得意とし、物語性の強い作品も多く描きました。絶妙な色遣いや卓抜した筆遣いは近代日本画家、屈指と言えます。「朦朧体」の手法を用い、気品に満ちた美しい作品は、たいへん人気があります。朦朧体で描かれた作品や、晩年の 全盛期 の作品が人気で、高く評価させて頂けます。下村観山の晩年の 上手 の作品には、価格が百万を超えるような作品もあります。同じ作家の作品でも、簡単に描かれた書画や小さい作品と、何日、何ヶ月もかけて描かれた大きなサイズの力作とでは、大きな作品の方が、断然高価に取引されます。価格が10倍、20倍と違ってくるのは当然のことかと思います。良い例として、祇園のお茶屋さんに買取に伺った際のお話を紹介します。昔から一見さんお断りの風習がある祇園街には、著名な人々、有名な作家が多く訪れます。ある著名な作家さんがお帰りになるときに「今日は持ち合わせがないので」と、襖に簡単な水墨画を描かれ、「今日の払いはこれにて」と、帰られたそうです。当店地元の祇園街では、このような面白い逸話や粋な作品が残されております。作家の作品と一口に言ってもいろいろあるものです。制作年代や題材、出来栄えにより、価格は違いますので、お気軽にご相談ください。また、掛軸 などの絵画の場合は、シミ、汚れなどにより価格は大きく変動します。絵画は、汚れやシミ、折れなどがあると直すのにお金がかかりますので、どうしても価格が安くなってしまいます。 高価買取には、保存状態が大切な条件となりますので、ご注意ください。(No.30)