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横山大観の絹本に描かれた作品を紹介します。

 

128.7×50.1cmの絹本に彩色が施された作品です。横山大観は、朦朧体と呼ばれる、線描を抑えた独特の没線描法を確立したことでも知られる近代日本画壇の 巨匠 です。1937年に文化勲章を受章、1951年には 文化功労者 となりました。富士をモチーフとした作品を数多く描いたことで知られています。

この作品は、大正6年頃に描かれた作品ですので、41才の頃の作品です。同志とともに 文展 を離れ、岡倉天心の理想をつぐ 日本美術院 の再興を進めていた頃で、この頃から、のちに「片ぼかし」とよばれる 技法 を用いて、水墨による独自の様式へと進みだします。遠くにそびえる富士山を見事に描いた横山大観らしい秀逸な作品ですが、晩年の作品とは言えませんので、価格は抑えられています。独自の境地に到達した晩年、最晩年の作品ですと、もっと高価に取引されます。

作家は自分の描こうとする対象物に情熱を注ぎ、試行錯誤を繰り返し、何年もかかって独自の境地に到達します。このような作家のものでは 若年 の頃に描かれた作品よりも、やはり 晩年 に描かれた作品の方が味わい深いものが多く、高価に買取できます。売却のご相談で、よく作家名での価格のお問合せがありますが、作家の名前だけでは価格の決定は出来ません。同じ作家の作品でも、制作年代や出来栄えにより、10倍、20倍と買取価格が違う場合がありますので、一度ご相談頂ければと思います。(No.230)

 

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