東山魁夷の風景画の逸品を紹介します。
東山魁夷の 作風 は、初期の頃から、人物が存在しない風景画でした。描き出す対象を正確に再現するのではなく、画面を平面としてとらえ、独自の色使いで、心象を表現するという姿勢に貫かれていました。転機は戦後に訪れ、1947年に日展 で 受賞 したことをきっかけに、以降は、独自の表現で 風景画 を描き始めます。この作品は1950年、独自の風景画を描き始めた40才代に描かれた作品です。緻密 で丹念な描写で朝霧にけむる森を描いており、見るものを静謐な気持ちにさせる秀逸な作品です。このような、東山魁夷の風景画は高価買取対象となります。中でも特に、晩年に描かれた湖畔に馬がいる風景画は高価に買取させて頂けます。どの作家にも言えることですが、若書き の作品よりも、晩年 に描かれた作品の方が深い味わいがあり、断然、高価に取引されます。長い年月をかけ、試行錯誤を繰り返して、自身の納得の行く 画風 を確立させて行くのですね。またこの作品は、絹本 に彩色が施された44.5×57.8cmの作品です。一般的なお話ですが、日本画 の場合は、紙本 より絹本に描かれた作品の方が高く評価させて頂けます。このように、作家の名前だけでは価格の決定は出来ません。同じ作家の作品でも、制作年代や題材、出来栄えにより、10倍、20倍と価格が違う場合がありますので、一度ご相談頂ければと思います。当店では、日本画作家、洋画作家の作品など、数多くの作家の作品を扱っています。お気軽にお問い合わせください。(No.1400)