須田剋太の晩年に描かれた絵を紹介します。
須田剋太の作品は、この作品のように、大胆な筆致とコラージュが特徴です。落ち着いた色調の中に、大胆な筆遣いが冴える作品ですね。晩年の須田剋太は、挿絵などの世界でも活躍を見せ、数多くの 挿絵 を制作しています。司馬遼太郎の「街道をゆく」の挿絵画家として広く知られており、幅広い世代に人気があります。この連載では、取材旅行に同行しながら挿絵を担当しました。40代の頃は、抽象画に傾倒した彼ですが、この仕事をきっかけに、再び具象画も描くようになりました。具象、抽象 にこだわることなく、力強いタッチの独特の 作風 の作品を残しています。作家は、常にスケッチ道具を持ち歩き、いつも目に映るものを スケッチ するなど、研究や研鑽を積み重ね、自身の 画風 を確立さるものです。対象物を研究するために、わざわざ鶏を自宅に飼い、いつもその動作や特徴を研究し続けた作家もおります。努力を重ね、試行錯誤を繰り返して、自身の納得の行く 画境 を確立させて行くのですね。
1988年、82才のときに描かれた作品です。84才で亡くなっておりますので、いわゆる最晩年の作品です。作家の描かれた作品には、いろいろありますが、晩年の作品には熟練した深い味わいが出てきますので、 逸品 と呼ばれるものが多くなり、高価買取対象となります。中でも、この作品のように亡くなられる一年前、二年前に描かれた最晩年の作品は、最も高価に買取できる作品になります。このような、晩年 の 上手 の作品は高く評価させて頂きますので、お気軽にお問い合わせください。41.0×53.2cmサイズの作品です。(No.34)