松尾敏男の動物の絵を紹介します。
彼は、はじめは 幻想的 作風 の作品を描きましたが、「樹海」が 日本美術院 賞を 受賞 した、40才代半ば頃には、写生を重要視した素直な 画風 へと転換し、多くの傑作を生みだして行くようになります。余談ですが、上記の「樹海」という作品は、文化庁買い上げとなっています。活動が期待される若手作家の意欲的な作品は、このように文化庁などに買い上げとなることがあります。芸術家は、何年もの間たいへんな努力を繰り返し、また周りの人に助けてもらいながら、独自の 作風 を築いていきます。昔からよく言われる事ですが、芸術家が育つためには、スポンサー、いわゆる援助する人が必要とも言われます。古い時代 のこうしたスポンサー達は、芸術家の生活費を援助し、ときには遊興費なども十分に与え、芸術家を囲い、本人の好きなだけ絵や作品を作らせてきました。だからこそ、芸術家たちはお金に糸目を付けない素晴らしい作品が生み出すことができたのでしょう。現代ではなかなかこのような豪快なスポンサーとなられるような方もおらず、芸術家も苦労されているようで、自国にとどまらず、世界にむけてどんどん自分をアピールするような時代になっています。さてこの作品ですが、松尾敏男が 中年以降、世界を写生旅行した際に描かれた作品で、紙本 に彩色で描かれております。灼熱の夕日の下に佇む牛の様子が 細密 に描かれた、53.5×73.5サイズの 名品 です。このような 緻密 に描かれた動物画や、岩絵具の発色が綺麗な作品などは人気がありますので、高価に買取させて頂きます。今回は、松尾敏男の動物の絵となりましたが、彼の作品では、やはり、牡丹シリーズが人気がありますので、牡丹や花の絵の作品でしたら、買取価格は数段上となります。売却依頼の際には、是非、ご相談頂ければと思います。(No.60)