市川銕琅の錫茶托を茶道具宅配買取でお譲り頂きました。
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材質は錫で出来ております。茶托は蔵園が作っており、市川銕琅が 彫刻 しております。市川銕琅は大正から昭和時代に活躍した 彫刻家 です。市川銕琅らしい昔の 職人技 が生かされた 作風 で、躍動感のある昆虫が 彫刻 された 茶道具 で、緻密 な彫りの 図柄 が面白く、当時でも貴重な 逸品 でしたので、買取させて頂きました。すべて絵替わりの作品で、それぞれの昆虫が丁寧に彫刻されており、たいへん素晴らしい市川銕琅の作品です。錫製品の為、採光の加減で影ができたり、白く光っておりますが、保存状態 の良い品物です。このような煎茶道具の 金工作品 は高価買取りさせて頂きます。
市川銕琅 1901年(明治34)~ 1987年(昭和62)85才没。東京調布国領町に生まれる、本名は虎蔵。加納銕哉に 師事 し、師から「鉄良」の雅 号 を受け、大正12年(1923)22歳のとき「鉄琅」と改名。鉄筆彫刻の最後の継承者と言われている。写実的 な木彫と、置物 や 煎茶道具 に鉄筆で細かく自然の風物を刻むことを得意とする。
茶托 について少し説明します。
茶わんをのせる台で、銀、錫、銅、竹、木等の材質で小判形、丸形などを基本に様々な形があります。
茶碗 の下に敷く道具ですが、様々な装飾や使われている素材の種類、歴史上の価値や 著名 作家の茶托があります。江戸以前の茶席では、茶碗は直接お盆に乗せて運ばれており、中国から器が伝わると、杯台が転じて、現在の茶托になりました。中国から 伝来 した当初は錫製が多かったので、骨董品の茶托には錫製が多くあります。歴史的な価値やその金属の 彫金細工 の素晴らしさが好まれ、金属の茶托が好んで使われるようです。