骨董品の宅配買取で、お客様より七宝焼きの襖の引手をお送り頂きました。
山形県にお住まいの男性のお客様でしたが、家の整理をされていて、一度見てもらいたいとのことでメールを頂きました。写真をお送り頂いたところ、珍しい金工作品の 工芸品 や 古民芸 の作品、掛け軸を拝見し、一点一点説明させて頂きました。丁寧な説明に納得された様子で、「やかたさんにお任せします」とおっしゃって頂き、宅配でお送り頂きました。埃だらけの裸の 仏画 の 掛軸 等と一緒に段ボール箱に詰め込まれていた品物がたくさんありましたが、きちんと仕分けし、一点一点価格を付けさせて頂きました。お客様に「納得して売却できました」と喜んで頂き、当店も安心しました。その中から、今回は明治時代頃の金工品の引手をご紹介します。この作品は重量感 があり、七宝焼 の部分も綺麗な状態でしたので、高く評価させて頂きました。現在も七宝焼の襖の引手はありますが、薄っぺらく簡単な作りで重量感もありません。明治から大正時代の引手なので、買取させていただきました。
日本の金工作品は、生活道具のなかにも工夫され、生きている道具が数多くあります。襖の引手や釘隠しのように建物に直に使用された金工品もあり、また小さな和装小物に彫金細工や象嵌細工が施された逸品もあります。日本の文化は小さい所まで気を配り、配慮されており西洋では見られない素晴らしい文化を築いてきたのです。このような小物の金工品も無視できない大切な文化遺産です。