珍しく鎧兜の骨董品売却依頼を頂き、詳しく拝見したいので出張してお譲り頂きました。
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先に品物を紹介させて頂きます。この作品は江戸時代の 甲冑 で、当世具足と言われる鎧の一様式で、鎧櫃に入っております。兜は鉄製で 鉄味 も良く、細部まで非常に丁寧に作られており、筋の部分には銅の覆輪が施されております。最近ではこのような昔の 職人技 が素晴らしい 逸品 はなかなか無く、貴重な 逸品 で買取させて頂きました。漆塗が施された三つ巴の前立の装飾も美しく、昔の 職人技 が素晴らしい兜です。銅丸には 彫金細工 や 象嵌細工 は無くシンプルな 甲冑 ですが、小具足などの付属品も付いており、保存状態 の良い 鎧兜 で高価買取させて頂きました。
鎧兜の簡単な歴史を説明します。騎馬用の大形の大鎧に対して、小型で足さばきを考えて草摺を細分した、徒歩用の武具です。胸から腹部にかけて正面だけを覆った様式と、これをさらに背後に延ばし背面中央で引き合わせた様式があり、兜は必要に応じて筋兜が用いられました。14世紀になると、騎兵に不都合な山岳戦や打物(刀やなぎなた)の合戦が盛んになると、武将たちも重い大鎧よりは軽快な胴丸を着用するようになり、さらに改良が重ねられ、日本の貴重な 骨董品 となりました。