茶道具売却依頼で骨董品や茶道具の棗を宅配でお譲り頂きました。
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直径約 7.2cm 高さ約 7.4cm
先に品物を紹介させて頂きます。材質は木製で、時代は昭和時代の作品です。作者は、五代 川端近左です。川端近左は 愛好家 なら誰でも知っている二百年以上続く漆芸の名工で、昔の 職人技 が素晴らしく、丁寧に作られた棗です。さすが川端近左と思わせる 繊細 で優雅な蒔絵で、非常に出来の良い 逸品 で買取させて頂きました。共箱 で、裏千家 家元 鵬雲斎宗匠の 書付 が付いており、「菊桐 大棗」と 銘 が付けられています。滅多に見られない 研出蒔絵 の上に、菊桐が華やかに描かれ、棗 の存在が周りを明るく照らしているかのように、蒔絵 の美しさが際立つ作品です。日本の昔の職人技が冴える素晴らしい逸品で 蒔絵 が丁寧に施されております。採光の加減で白く光ったり、背景が映り込んだりしておりますが、保存状態 の良い未使用品に近い作品です。このような茶道具の棗、また骨董品は買取させて頂きます。
五代 川端近左 1915年(大正4)〜1999年(平成11)本名は三義、奈良県に生まれる。昭和3年、12歳で四代近左に 入門 した。昭和56年に大阪府知事功労賞を 受賞。
平蒔絵には消し平蒔絵と磨き平蒔絵があります。消し平蒔絵は、漆を使って出来るかぎり薄く絵を描き、その上に消し金粉と呼ばれる金粉を粉筒または真綿に付けて蒔きます。漆の部分には全て金粉が付着し、蒔いた跡がはっきりと表れます。漆が乾いたら、摺り漆をし再度乾かします。この工程によって金粉がしっかり付着します。漆が乾いたところで、完成となります。磨き平蒔絵は、消し金粉より粒子の粗い金粉を蒔きます。その後は消し平蒔絵と同じ手順ですが、最後に漆が乾いた後、金粉の上からさらに磨き作業を行い、完成となります。消し平蒔絵に比べて、より光沢のある蒔絵になります。