徳田八十吉の作品を集めておられたお客様より骨董品売却依頼を頂き、ご自宅まで出張させて頂きこの作品をお譲り頂きました。
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横幅最大約 14.2cm 高さ約 26.4cm
先に品物を紹介させて頂きます。徳田正彦の作品で、三代 徳田八十吉に襲名する前に作られた 逸品 です。しかし三代 徳田八十吉に 襲名 後の作品のような完成された逸品です。鶴首にご覧の様な素晴らしい色使いが際立つ逸品で高価買取させて頂きました。採光の加減で白く光っておりますが、未使用品で、傷んでいるところもなく非常に 保存状態 の良い品物です。共箱 で栞が付いております。このような作品は 茶道具 でもよく見られます。
徳田正彦(三代 徳田八十吉)(1933年〜2009年)は金沢美術工芸大学短期大学工芸科陶磁専攻中退しています。初代、二代目等に 師事 し、1988年、三代目を襲名しました。1991年、第11回日本 陶芸 展で、大賞・秩父宮賜杯を 受賞 しました。1997年、重要 無形文化財「彩釉磁器」保持者(人間国宝)に認定されました。釉薬 で色彩を調整した鮮やかな群青色に強い個性があり、海外にも多くの作品を発表し、高い評価を得ています。また、古九谷 の学術研究にも尽力しています。日本の骨董品を代表する古九谷は特別高価買取させて頂きます。
今回作家の作品をお譲り頂きましたが、一般的に芸術家が一生涯に制作された作品で、力作や秀作は制作した全作品の二割ぐらいだと聞いております。例えば、河井寛次郎の 登り窯 の周辺では多くの陶片が残され色や形を探るのに何千もの陶片を焼き、研究されていました。殆どの芸術家は、試行錯誤を何年も食い返し、50歳頃になりようやく自分独自の作品が出来るようです。最近では才能は何もしなくてもすぐに開花すると思う若者も多くおられますが、プロスポーツやオリンピックの選手達は口を揃えて何年も掛り、周りの人に助けてもらい自分の 境地 にただりつくと話されます。この作品は若い頃に作られた作品で、この作家も同じでやはり研究し境地に入られた晩年の作品は、高価で取引されているようです。