襖の引手や釘隠しの骨董品売却依頼を遠方のお客様より頂き、宅配でお譲り頂きました。
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縦約 5.1cm 横約 4.4cm
裏面取付部分
縦約 2.8cm 横約 2.1cm 厚み約 0.5cm
先に品物を紹介させて頂きます。時代は明治時代から大正時代頃のものだと思われます。中は 七宝焼 が丁寧に施されております。飾りの七宝焼の周りには 魚子地 のような細かい地模様が施されており、周りの 彫金細工 も 繊細 で、優雅な透かし模様が施されており、存在感のある上品な 逸品 です。しっかりした作りで 重量感 があり、綺麗な引手です。四枚一組で六万円で販売しております。採光の加減で白く光っておりますが、傷んでいるところもなく、未使用品のような綺麗な 保存状態 の品物で買取させて頂きました。
今回七宝焼の引手を買取させて頂きましたので、日本での七宝焼の由来や 技法 も少し説明致します。6~7世紀に中国・朝鮮を経て 伝来 しているようですが、実際に作られる様になったのは、江戸時代になってからです。刀の 鍔 や鞘の装飾、神社仏閣 の釘かくし、襖の引手の装飾などに施されました。一般にはなじみの薄いものだったようです。明治に入り、現在の様な光沢のある 釉薬 が開発に成功し、当時盛んに行われた 万国博覧会 にも出品されました。日本の美しい作品は、世界的に高い評価を受け、七宝業界が更に盛んになり一般に広がって行くきっかけとなりました。現在も年齢性別を問わず安定した人気があり、七宝焼の技法は 骨董品 や 茶道具 にも使われております。種類は 有線七宝 や 無線七宝 があります。七宝焼は金属 工芸品 の一つで、釉薬がガラス質のため、陶磁器 より光沢や透明感があり、万国博覧会で金賞を受賞するなど海外で高い評価を受けております。