金工作品の骨董品売却依頼で出張させて頂き、中国で作られた逸品を数点お譲り頂きました。
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先に品物を紹介させて頂きます。日本で作られた象嵌細工や 彫金細工 が施された 逸品 では無く、この金工作品 は海外で作られた逸品で、外国のお土産のような作品です。どっしりとした作りで、落ち着いた作品のように見えますが、錫のような柔らかい金属で作られており、少しの衝撃でも変形いたします。もちろん共箱も無く作者の 銘 も入っておりません。共箱 や合わせ箱はありませんが、ご覧のように 保存状態 の良い逸品で、買取させて頂きました。この作品は中国に送られ向こうで販売されます。この作品は、競り市やオークションで買い受けた作品ではありません。直接お客様より入荷した品物で、このような作品でも、買取させて頂き、お店では販売しませんが中国に送ります。
この作品は中国で作られた贋物ですが、日本の 象嵌細工 について少し説明させて頂きます。象は「かたどる」、嵌は「はめる」と言う意味があり、元地に異質の素材を嵌め込むと言う意味で象嵌細工と言われています。一つの素材に異質の素材を嵌め込むと言う意味で金工象嵌、木工象嵌、陶象嵌等があり、その中の金工象嵌は、飛鳥時代に日本に伝わったと言われています。そんな技術を改良し、伝承してきた日本の江戸時代には優れた金工職人が多数生まれ、日本刀の拵えや 甲冑、鏡や 根付、文箱、重箱など 諸道 具の製作技術に応用し、日本独自 の技法として 骨董品 や 茶道具 に使われており、現在に伝わっています。
当地の近くには大学や博物館、また美術館の研究機関が有り、半端の品物や、傷、欠けがあっても参考品や学術品として活用され、高価ではありませんが無駄なく買取させていただきます。