遠くの地方のお客様より写真をお送り頂き、抹茶道具の棗や茶道具を宅配でお譲り頂きました。
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直径約 8cm 高さ約 5.3cm
先に品物を紹介させて頂きます。材質は木製で、蒔絵が施されております。時代は江戸時代から明治時代にかけての平棗です。作者は島根県を代表する漆工師の勝軍木庵で、貞玉斎光英と 号 し、松江藩九代藩主 松平斎貴に取り立てられ、江戸の 印籠 蒔絵師の梶川清川に蒔絵 技法 を学びました。精緻かつ豪奢な 高蒔絵 を特徴としており、優れた 茶道具 を残しています。さすが江戸時代の作品で、朱漆地に金蒔絵で太陽を描き、漆黒の烏を立体的に浮かび上がらせ、現在では見られない高い 蒔絵 技術を駆使した昔の 職人技 が素晴らしい作品です。長年の歳月を経てきた重みを感じさせる品物で、日本ならではの 図柄 が素晴らしい 逸品 で、高価買取させて頂きました。共箱 が付いております。採光の加減で白く光ったり、背景が映り込んだりしておりますが、作品自体は傷んでいるところはなく、ご覧のように 保存状態 の良い品物です。このような綺麗な蒔絵の 棗 は高価買取いたします。
この棗は平棗ですが、綺麗な逸品です。棗について少し説明させて頂きます。棗は、抹茶を入れるのに用いる茶器で、茶の湯 における代表的な茶道具です。名前は、植物のナツメの実に形が似ていることから茶器で棗と呼ばれるようになりました。鮮やかな青緑色の薄茶を入れる塗物の器を 薄茶器 と言い棗は一般的にこの薄茶器の総称です。棗の素材としては、木地が多く用いられております。千利休好みとされる棗が茶人の間で用いられるようになり、江戸時代には薄茶器として茶の湯でよく使われるようになり、貴重な日本の 骨董品 でした。そして、現在のように豪華な蒔絵が施され、大棗・中棗・小棗・平棗といろいろな棗が出来ました。
祇園祭で有名な当地は千年も都が続いた街で、多くの優れた職人が集まり、逸品 や 名品 と言われる古美術 骨董品 をつくり、都を支えた都市で、その中心地の祇園骨董街に位置する 老舗 骨董店です。