数点の抹茶道具を茶道具売却依頼で、出張させて頂きお譲り頂きました。
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先に品物を紹介させて頂きます。時代は江戸時代頃のものだと思われます。ご覧のように、長年の時代を経てきた味わいと風格があり、景色が素晴らしい御本茶碗です。綺麗な古裂の仕覆も付いており、茶の湯 では大切に使用されてきた 茶道具 の 逸品 だと思われます。共箱 ではありませんが、綺麗な合わせ箱が付いており、保存状態 の良い作品です。この作品は、競り市やオークションで買い受けた作品ではありません。直接お客様より買取させて頂いた、業界ではうぶ荷と呼ばれる貴重な蔵出しの作品で、現状のまま販売しております。採光の加減で白く光っておりますが、ご覧のように 保存状態 の良い品物で高価買取させて頂きました。
御本立鶴茶碗の説明をさせて頂きます。伝承 によれば、寛永十六年将軍家の大福茶用に好まれたのがこの立鶴 茶碗 で、その鶴の絵は三代将軍家光公の筆になるといわれています。形姿は遠州公の意匠でこれを対州宗家を中継して朝鮮に注文され、これが御本の始まりです。今日、当初のものと思われるものが約十碗ほど伝えられていますが、いずれも形は大振りの筒形で口が少し端反りになっています。更に特徴となっているのは大きく三つに切り込まれた割高台で、時代の下る立鶴との違いはこの高台の作調で見分ける事が出来ます。鶴の絵は前後に一羽ずつ描かれていますが、型押の上へ鶴の胴部には白土を象嵌し、頭、足、尾は鉄釉が添筆されています。全体に枇杷色を呈しており、これに美しい鹿の子が現れていることを見所としています。いかにも将軍家のお正月を象徴する気品高い 骨董品 の 茶碗 です。
昔の古い品物などは殆ど汚れて変色や変形しており、こんな物、あんな物と思われがちですが、古美術骨董の世界では、古いから 骨董品 になり、お持ち頂ければたいへん役立つ物もあります。