骨董品売却依頼を頂き、出張して数点の蒔絵の印籠をお譲り頂きました。
写真が37枚あります。くわしくはこちら
先に品物を紹介させて頂きます。印籠 は江戸時代から明治時代にかけての作品で、材質は木製です。可愛らしい 唐子 が蒔絵で描かれており、所々に螺鈿細工が施されております。さすが昔の 職人技 と思わせる 細密 な 蒔絵 で、丁寧に作られております。印籠の内部も非常に状態の良い品物です。饅頭根付は、珍しいイッカク獣の角で出来ております。非常に丁寧に菊の 彫金細工 が施された 金工細工 の鏡蓋が付いております。写真29 のように、鏡蓋の裏側に「寿玉」と 銘 が入っており、昔の 職人技 が冴える逸品ですが、作者についてはよく分かりません。緒締めは写真31のように、銀と 赤銅 で右半分と左半分が分かれて作られており、小品ですが昔の 職人技 ならではのセンスが光る逸品で、現在では見られない名品です。採光の加減で白く光っておりますが、ヒビ割れ等無く、非常に状態の良い品物です。紐は近年に取り替えられたものです。
印籠で大切な事は、保存状態 が良いか、悪いか、によって買取価格が大きく変わります。表面の蒔絵や内側の 梨地 の部分が傷んだり、剥げたりしていると、価格が下がります。また、蒔絵の種類によっても価格は違います。螺鈿 細工や 珊瑚 や翡翠が散りばめた高価な作品もあり、買取価格は大きく変動します。また、細密 に描かれた蒔絵や量産されて描かれた蒔絵では大きな差がでます。日本の 骨董品 や 茶道具 には特にこのような事があるので、蒔絵の種類や逸品物の 上手 の品か、量産された安物の作品か見分けて購入して下さい。
当店では半端の品物や、傷、カケがあっても買取や販売しており、四季折々には一日百名程のお客様に来店頂き、近くには大学や博物館、また美術館の研究機関が有り、趣味で集めておられる 愛好家 も来店頂き、参考品や学術品として貴重な品物もあります。