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中川浄益の金工作品で銀製品の水注や茶道具の写真をお送り頂き、山形県東根市に宅配でお譲り頂きました。

売却例の説明
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銚子
注ぎ口を含む横幅約 10.5cm 取手を含む高さ約 17.9cm
つまみまでの高さ約 8.9cm  重さ(一対で)約 587g
袴(はかま)
高さ約 8.6cm 直径約 7.3cm

先に品物を紹介させて頂きます。この金工作品の銚子は純銀製品です。千家十職 の一人、九代 中川浄益(嘉永2年〜明治44年)の銚子 一対で、共箱 です。四季の草花模様の彫金細工が細部まで非常に丁寧に施されており、デザインも面白く、昔の 職人技 が素晴らしい 逸品 です。摘みや持ち手の部分も綺麗な細工が施されております。採光の加減で白く光っておりますが、傷んでいる箇所は無く、保存状態 の良い品物です。競り市やオークションで買い受けた作品ではなく、直接お客様より買取させて頂いた作品で、古い時代 の現状のまま販売しております。さすが、業界でうぶ荷と呼ばれる貴重な蔵出しの作品で、未使用品のような綺麗な逸品です。昔のお 茶道具 で、このような面白いデザインの煎茶道具は高価買取させて頂きます。

九代 中川浄益(1849〜1911)益之助、紹芳。八代の息子。茶道衰退期に 家督 を相続。父方の縁により三井家などから援助を受けるが、家業の建て直しが上手くいかず、逆境の中アルコール依存症となる。職人としては一流であったが、伝統工芸品 に理解のない時代だった為、世間からは認められなかった。不遇のまま死去。

この品物は銚子一対ですが、日本では銚子として使われていますが、アジアの中国茶の 愛好家 のお客様には水注として使われているようで、水注について少し説明します。茶道や煎茶道における茶の席で、茶碗急須 に水を注いだり、あるいは水を継ぎ足す際に使う茶道具を水注と呼びます。煎茶の手前に必要な水を入れておく器で要するに水指のことです。形や種類は色々あり千差万別ですが、歴史的価値や上手で出来の良い作品の価格は高値で取引されています。水注は頻繁に使うため、色鮮やかな絵柄が描かれた作品が見られ、骨董品としての魅力も非常に高い品です。一般的に水注と呼ばれるのは、 陶磁器 製のものになります。

このお客様のご事情は、何代も続いたお宅で、改築の為に整理をされていて次世代に継承したい品物と、売却したい品物を区別しておられ、作品の評価や整理をして欲しいと山形県東根市のお客様よりお電話を頂きました。お電話で、詳しくお話をさせて頂き、「古美術やかたさんの説明に納得致しました、さすが京都の祇園骨董街の店なら安心」と話され、お送り頂いた写真を丁寧に説明させて頂きました。その結果当店に依頼頂くことになり、山形県より宅配でお譲り頂きました。

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