伊万里焼の古陶器売却で骨董品売却依頼を頂き、秋田県仙北市より宅配で蕎麦猪口の伊万里焼や工芸品の伊万里焼をお譲り頂きました。
売却例の説明
写真が7枚あります。くわしくはこちら
先に品物を紹介させて頂きます。江戸時代後期頃の 伊万里焼 の 染付 の 向付 です。唐草模様 の 図柄 が手描きで描かれており、非常に上がりの良い 逸品 です。割れや欠けも無く、保存状態 の良い、綺麗な蕎麦猪口です。大きさも丁度使いやすいサイズで、最近では、このような蕎麦猪口はコーヒーや紅茶、お酒を飲む器に使用され、たいへん人気があります。買取価格的には、作られた時代や図柄によって大きく変動しますが、やはり、江戸時代初期頃の作品が人気です。この作品は、競り市やオークションで買い受けた作品ではありません。直接お客様より買取させて頂いた業界ではうぶ荷と呼ばれる貴重な蔵出しの 逸品 です。
伊万里焼の蕎麦猪口なので、伊万里焼について少し説明させて頂きます。伊万里焼は、九州北西の佐賀県有田町周辺で17世紀から作られている磁器の総称で、日本最古の産地でもあります。16世紀末の朝鮮出兵時、朝鮮人陶工を伴い帰国した、李参平が磁器原料の磁石を発見し、日本で作陶を行うこととなり、17世紀初頭が伊万里焼のはじまりとされています。朝鮮人陶工の下に、日本人陶工も磁器に関わる高度な技術を習得して、さらに中国景徳鎮磁器の技術習得が図られ、色絵技法も習得しました。磁器は中国が発祥の地ですが、戦乱と王朝交代で中国磁器の輸入が途絶え、代わりに有田が磁器生産を増やし、国内の磁器市場を築いた。当初の朝鮮式の技術から中国式の技術への転換が起こり、技法 が刷新されて、色絵 の技法が中国人陶工より伝えられ、現在の伊万里焼の磁器の基となっております。このような伊万里焼は日本の 工芸品 を代表する 骨董品 や 茶道具 にも多く見られます。
このお客様のご事情は、「自宅には何も無いと思っていたのですが、コロナ禍で暇になり、家の中を整理されていると、骨董品 か 茶道具 か分かりませんが、いろいろな 諸道具 が出てきて一度見て頂きたいと思いLINEで写真をお送りさせて頂きました。」と話され、査定依頼を頂きました。お話をしていると、ご自宅は秋田県仙北市の山林地帯で、近くには古美術骨董のお店も無く、当店のホームページをご覧になりLINEを頂いたようです。当店では扱っていないリサイクルショップ向けの品物もありましたが、当店で販売できる品物だけ宅配でお譲り頂きました。